03-6263-2034
受付:10:00 - 19:00(火・日・祝日休診)

TOPICS

トピックス

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)とは? 抗老化作用はあるのか?

抗老化成分であるとして近年注目が集まっている成分に「NMN」というものがあります。これはトマトやアボカド、ブロッコリーなどにも含まれており、ビタミンB3から生成されます。
本記事では、医学・美容の分野で世界的に研究が進められているNMNの概要情報と、効率的に摂取する方法などを詳しくご紹介します。

NMNとは何か

NMNとは「ニコチンアミド・モノヌクレオチド」という物質の略称です。抗老化作用が期待されるとして、近年多くの注目を浴びている成分です。

ビタミンB3からつくられるNMNは、エネルギー代謝に必要なNADという物質に体内で変換されます。NADはさまざまな生物の各臓器の機能を保つために欠かせない物質ですが、年齢を重ねることでその量は減少していきます。

NMNが世界から注目を集めるようになるまで

NMNが世界から注目を集めるようになった発端は、2011年、ワシントン大学医学部の今井眞一郎教授が率いるグループが、マウスによる実験でNMNが糖尿病に著しい治療効果を上げたことです。糖尿病のマウスにNMNを与えたところ、症状が劇的に改善されるという結果が出たのです。

さらに、糖尿病のみならずアルツハイマー型認知症に伴う記憶力・認知機能の低下の回復、老化に伴う各臓器の機能低下、心不全などに対する効果も報告されています。

今井教授のグループは、人間に換算すると20~60代にあたるマウスにNMNを飲ませる実験を行い、その結果として広範な抗老化作用が期待できると、アメリカの学術誌「セル・メタボリズム(Cell Metabolism)」に発表しました。

ほ乳類における老化・寿命の制御メカニズムを専門とする今井教授は、2000年に体内のサーチュインという酵素が老化・寿命を制御する因子であることを発見した人物でもあります。この発見は医療業界のみならず、美容業界にも大きな影響を与えました。

ただし、化学合成で作られたNMNは通常の分析では解析不可能なαNMNが混在しているので注意が必要です。私たちの身体が用いている反応を使って製造したβNMNだけが効果をもたらすNMNです。

NMNの摂取で期待される主な効果

NMNを摂取することで期待できる主な効果は、以下のとおりです。

体重増加の抑制

まず、体重増加の抑制が挙げられるでしょう。今井教授のグループによるマウスの実験で、その効果が明らかになっています。

NMNを飲ませたグループ・飲ませないグループに分けて1年間観察したところ、NMNを飲ませたグループのマウスは年齢を重ねても食べる量が増えていました。しかしその一方で、若いマウスとあまり変わらないほどエネルギー代謝が上がっていたのです。脂肪酸を燃やしてエネルギーを得ているため、老化に伴う体重増加が少ないという結果が得られました。

骨密度低下の抑制

2つめの効果が、骨密度低下の抑制です。上述したマウスに対するNMNの長期投与実験の結果、骨密度もわずかに増えていることが明らかになりました。

インスリン感受性の改善

マウスによる実験では、全身のインスリン感受性を高める効果が見られました。インスリン感受性とは「インスリンの効きやすさ」のことで、これが高いほどインスリンが効きやすいことになります。

インスリンはすい臓でつくられるホルモンで、血糖値を調整する働きがあります。よく耳にする糖尿病は、インスリンが十分に働かなくなったため、細胞がうまく血糖を取り込めず血液に糖があふれてしまう状態を指します。

今井教授のグループは、閉経後の前糖尿病(糖尿病予備軍)の女性を対象にした臨床試験において、筋肉インスリン感受性を高めることをアメリカの科学誌「Science」で発表しました。マウスではメスの方がNMNの効果が大きいと分かっていたため、閉経後の前糖尿病の女性を2つのグループに分け、1つのグループのみにNMNを服用してもらったところ、骨格筋のインスリン感受性が平均25%上がったと明らかにしています。

認知機能の低下を抑制

今井教授とは異なる研究グループでは、マウスにNMNを投与したところ、アルツハイマー型認知症と関わりが深い、脳の海馬の細胞死を抑えられたという発表もなされています。

抗老化作用は?

今井教授が率いるグループによる前述のマウス実験では、マウスの活動量の向上、免疫細胞の増加など、多岐にわたる抗老化作用が見られました。人間でいう40~50代の中高年にあたる月齢から、NMNを飲む/飲まないの差があらわれました。人間でいうと70代に相当する高齢のマウスでも身体活動が高まったといいます。NMNを飲むと老化や寿命をコントロールする酵素、サーチュインの働きが活発になることが関係しています。

また、異なる研究機関では、血管の弾性の保持、老化に伴う各組織や臓器の機能向上なども数多く報告されています。

ただし、まだマウス実験の段階なので、今後の人間による臨床試験の結果が待たれている状態です。

NMNが効果を発揮するメカニズム

NMNを服用すると、体内でNADという補酵素に変換され、サーチュインの活性化を促します。その仕組みによって、老化が制御されるのです。

NADは身体機能を保つために欠かせない補酵素(酵素の働きを助けるもの)ですが、加齢に伴って減少し、50代で20代の頃の半分ほどの量になるとされています。それによって肥満、脳神経や視力・聴力の退化、心臓肥大といった諸問題が生じるようになるのです。

また、NADが活性化させるサーチュインは7種類あり、その中でもとりわけ重要なのがSIRT1(サーティワン)です。SIRT1には糖や脂肪の代謝を向上させる、細胞膜を修復する、などの働きがあります。

マウスの視床下部でSIRT1の機能を高めた実験では、高齢のマウスも若いマウスのように活発に動き、血糖値を下げるインスリンの感受性だけでなく、体温・代謝も上昇しました。肥満、網膜の炎症、涙の量の減少をはじめ、老化に伴って起きる症状や病気の発症時期も遅くなったと証明されています。

それもすべて、SIRT1の働きが重要なポイントとなっています。NMNを補うことが、NADの増加、SIRT1の活性化につながるのです。

NMNを補填する方法

NMNを補填する主な方法は、経口摂取です。人間の体には、速やかにNMNを血中に取り込むためのトランスポーターとなるタンパク質がもともと備わっており、腸内細菌で分解されるより速くNADに変換されるため、NMNを経口摂取することで、効率的にサーチュインの活性化につなげられるでしょう。

NMNは補填が必要

NMNから変換されるNADは、加齢とともに徐々に減少します。このため、NMNは一定期間内に補填する必要があります。ブロッコリー、アボカド、枝豆、トマト、キャベツ、キュウリといった食品からもNMNは補えますが、その量はごく微量です。

NMNを摂取する方法と頻度

NMNを効率的に摂取する方法として、サプリメントを服用するのがおすすめです。ただし、やみくもに飲めば良いというわけではなく、適切な摂取量を守りながら服用するようにしましょう。

NMNを摂取するときの注意点

NMNは大量生産する技術が確立されていないため、現在販売されているサプリメントは、どれも比較的高価です。そのため、安価なナイアシン(ビタミンB3)サプリメントで代用することもあります。場合によってはナイアシンで効果が出るという研究もありますが、大量摂取をすると肝臓障害などの副作用が起きる可能性もあるため注意が必要です。

また、同じくNADをつくるNR(ニコチンアミドリボシド)という成分があります。これはマウス実験では抗老化効果が見られたと報告されていますが、人間が経口摂取をしても腸内細菌で分解されてしまうためか、抗老化効果は実証されていません。

NMNの効果が期待できる年代とは

NMNのサプリメントを服用することで抗老化作用などが期待できるのは、40~ 50代以降とされています。

マウスの実験からも、若く健康なマウスに投与しても効果は薄く、人間でいうと40~50代の月齢になって初めて、投与されていないグループとの差が出始めています。抗老化作用が十分に働くなら、亡くなる直前まで健康に人生を楽しめる「健康寿命」が伸びるという期待もできるでしょう。

NMNを摂取した患者様の声

NMNのサプリメントを服用することを迷われている方に向けて、NMNを摂取した患者様の声もご紹介します。実際に持病の痛みが和らいだ、というお声を60歳の方からいただいています。

私は若い時の無理がたたり、この歳(60歳)で内臓系の持病をいくつか持っており、長年毎日痛み止めを飲まないといられなかったのですが、勧められてNMN9000+を飲み出しまして、1ヶ月くらい経った時にそれまで気づかなかったのですが、考えたら飲み始めて2週間程から全く痛み止めを使っていませんでした。周りの者も「そういえばあんなに痛い痛いって言っていたのに全く言わなくなったね」と驚いています。多少高価ではありますが、その分十分に価値があると思います。

NMNに興味がある方は当院へご相談を

NMNに興味がある方は、ぜひ東京銀座ウェルネスエイジングクリニックにご相談ください。「老化を知る」「老化を楽しむ」「老化に立ち向かう」を3つの柱とした、総合医療によるエイジングケアに特化したクリニックです。

エイジングサイン・病気の兆しなどから一人ひとりに適した健康・予防法のアドバイスを行う「予防医療」に力を注ぎ、「病気にさせない」ことを実現するため、細胞再生、機能再生医療、腸内環境のケア、栄養成分の処方などを実践しています。

NMNサプリメントの処方も行っているので、前向きにエイジングをとらえていきたいという方は、ぜひお試しください。

抗老化効果が期待できると注目を集めている成分がNMNです。マウス実験では、人間の40~50代に相当するマウスの代謝向上、肥満解消などの効果が証明されています。

NMNは食品だけで補うことは難しいので、サプリメントの服用がおすすめです。東京銀座ウェルネスエイジングクリニックでも処方しているので、ぜひご相談ください。

SHARE: twitter facebook line
Back

関連

TOKYO GINZA WELLNESS &AGING CLINIC
Address
東京都中央区銀座1丁目14番4号 プレリー銀座ビル2階 マップを見る
Access

電車でお越しの方
有楽町線「銀座一丁目」10番出口徒歩2分
都営浅草線「宝町」A-3出口徒歩2分

お車でお越しの方
東京高速道路 新京橋 2分

駐車場
新京橋駐車場 徒歩5分
三井のリパーク 銀座1丁目第8駐車場 徒歩6分

診療予約はこちら

受付:10:00 - 19:00(火・日・祝日休診)
予約する
診療時間: 10:00 - 19:00
診療時間
10:00 - 19:00 休診 休診
WEB予約する RESERVATION