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2026.01.26

脳のエネルギー不足という視点 ― 集中力・思考力は「ガス欠」で説明できる ―

第2回では、集中力や思考力の低下を「能力」や「精神論」だけで片付けず、「脳のエネルギー不足」という生理的な視点から紐解いていきます。

前回のおさらい:なぜ「届け方」が重要なのか

第1回では、NMNは「何を摂るか」だけでなく、「どう届けるか」で意味が変わるという視点を共有しました。

脳には【血液脳関門(BBB)】という“通過制限”があり、

であっても、脳にどの程度届くかは別の問題になる、という話でした。
この前提から、「脳に近い場所から届ける」という発想が生まれ、点鼻という投与経路が研究されてきた――ここまでが第1回の要点です。

では次に、そもそもなぜ、そこまで“脳”を意識する必要があるのかという疑問が浮かびます。

「集中できない」は能力の問題なのか

こうした状態に直面すると、多くの人はそれを「集中力が落ちた」「年齢の影響だ」と捉えます。
特に、仕事上の責任が大きい立場にある人ほど、「まだ大丈夫」「気合で何とかなる」と自分を納得させようとします。

しかし、近年の研究では、脳の働きは意志や努力だけでなく、脳が置かれている生理的な条件にも影響を受けるという考え方が注目されています。
その条件の一つとして、エネルギー状態が研究されています。

脳は、体の中で最もエネルギーを使う器官

脳の重さは、体重のわずか数%です。
それにもかかわらず、安静時でも体全体のエネルギー消費の約20%前後を占めるとされています。

つまり脳は、

器官だと言えます。
このため、「体力は残っているのに頭だけが先に疲れる」といった状態が起こることがあります。

脳のエネルギーはどこで作られているのか

脳細胞の中には、ミトコンドリアと呼ばれる小さな構造があります。
これは、細胞が活動するためのエネルギーを生み出す場所で、いわば細胞内の発電所です。

この発電所が安定して働くことで、

といった脳の活動が支えられています。

エネルギー産生に関与する「NAD+」

ミトコンドリアがエネルギーを作る過程では、【NAD+(エヌエーディープラス)】という補酵素が関与しています。

NAD+は、

ことが知られており、加齢とともに体内量が変化することが動物実験などで報告されています。
このNAD+の変化が、脳のエネルギー代謝に影響を与える可能性があるという視点で、研究が進められています。

「やる気が出ない」の正体を別の角度から見る

集中できない状態が続くと、「モチベーションが下がった」「気持ちの問題だ」と捉えがちです。
しかし、気持ちの問題だけでなく、脳が置かれている生理的な条件という視点で捉え直すこともできます。

その一つの切り口として、エネルギー状態があります。
脳が十分に働くための条件が整っていなければ、意志や努力だけでは限界があります。
この考え方は、自分を責めすぎる必要がないという意味でも重要な視点です。

NMNが「脳のエネルギー」の話題で語られる理由

NMNは、体内でNAD+を作るための前駆体となる成分です。

NAD+は、

ことが報告されています。

脳は特にエネルギー消費が大きい器官であることから、脳のエネルギー環境という文脈でNMNが研究対象として取り上げられるようになっています。
ただし、NMNの補給が脳機能に与える影響については、現在も研究が進められている段階です。

ここで再び浮かび上がる「届け方」の問題

ただし、エネルギーに関わる成分であればどんな形でもよい、というわけではありません。
第1回で触れたように、脳には【血液脳関門(BBB)】があり、成分が脳へ届くかどうかは簡単ではありません。

だからこそ、「何を補うか」「どう届けるか」という視点が、再び重要になってきます。


この記事で整理できたこと

おさらい

集中力や思考力の低下は、「能力の衰え」や「意志の弱さ」だけで説明できるものではありません。
脳は、体の中でも特に多くのエネルギーを消費する器官であり、そのエネルギー代謝の状態がパフォーマンスに影響を与える可能性が研究されています。

NMN点鼻が注目される背景には、この「脳のエネルギー」という視点があります。

当院のNMN治療についてはこちら

次回予告

ここまでで、

  • なぜ「届け方」が重要なのか
  • なぜ「脳のエネルギー」がパフォーマンスに影響するのか

という前提を整理してきました。

では次に浮かぶのは、「結局、自分にはどの方法が合っているのか?」という、より現実的な疑問です。

次回は、NMNの3つの摂取方法(経口・点滴・点鼻)を並べて整理し、それぞれがどんな目的に向いているのかを解説します。

日常的なケアとしての選択、全身を意識したアプローチ、脳を意識したアプローチ――
それぞれをどう考え、どう使い分けるべきか。
「どれが正解か」ではなく、「自分の状態と目的に合った選び方」を見つける回になります。

本記事は研究背景や考え方を紹介するものであり、特定の効果・効能を示すものではありません。
治療や使用については、必ず医師にご相談ください。

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