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NMN論文情報

血中NAD濃度が分かれば、自分に適したNMN摂取量が見えてくる

NMNのメカニズムとNAD+の役割

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体です。

NAD+は生物のエネルギー産生に必須の物質であり、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化する働きがあると報告されています。体内のNAD+量を増やし、NAD+濃度を上昇させることが身体機能の維持・向上や若々しさにつながると期待されていますが、NAD+量は年齢とともに減少することが分かっています。

体内のNAD+量を増やす方法として、NAD+の原材料であるNMNをサプリメントや点滴などで摂取する方法が一般的に推奨されています。生物がNMNを摂取すると、摂取したNMNは体内でNAD+に変換されるため、NMNの摂取によりNAD+量を効率よく増やすことができます。すなわちNAD+濃度の改善にもつながります。

NMN摂取量の最適化に向けた研究

NMNの摂取がNAD+量の増加とNAD濃度の改善につながると期待されているのは前述のとおり。
しかし、NMNの最適な摂取量は不明なままです。

今回ご紹介する研究論文の著者は、「NMNの効果には個人差があるため、NMNの摂取量をパーソナライズするべきだ」と述べています。個人における適切なNMNの摂取量を探るべく、40~65歳の健康な成人80人をプラセボ投与チーム/NMN投与チーム×3の計4チームに分けて30日後、60日後の血中NAD+濃度などを観察する実験が行われました。

【実験の概要】
この実験は、NMNの効果を得るためには、どのくらいの量のNMNを摂取すれば良いのかを検証するために実施されたものです。

実験では、40〜65歳の概ね健康な成人80人を、60日間
①プラセボ
②NMN300 mg
③NMN600 mg
④NMN900 mg
を経口投与する4グループに分けました。
投与開始から30日目と60日目に血中NAD+濃度、血液の生物学的年齢※1を測定するとともに、ホメオスタシスモデルアセスメント※2および6分間の歩行試験、36項目の簡易形式調査(SF-36)※3を行い、NMN投与による効果を評価しました。

※1:暦年齢ではなく、血液を解析した結果から評価する体年齢
※2:インスリン抵抗性の評価。空腹時の血糖値とインスリン値から算出される
※3:健康関連のQOL尺度を測定するための36項目の健康状態調査




【実験から得られた結果】
■NMN摂取と血中NAD+濃度の変化
NMNを投与したグループは、30日後、60日後ともに大きく血中NAD+濃度が上昇しました。また、投与量が多ければ多いほど血中NAD+濃度が上昇することも分かりました。

NAD+濃度の増加量(30日目or60日目のNAD+濃度量―初日のNAD+濃度量)

■血中NAD+濃度の変化と運動能力の変化の相関

NMN投与から60日後の血中NAD+濃度の増加量によって4人ごとのグループに分け、6分間歩行試験において歩行距離が30m以上向上した人の割合と血中NAD+濃度との関係を調査しました。

6分間歩行試験に対する血中NAD+の効果量中央値は、15.7 nmol/L (95%CI: 10.9-20.5 nmol/L)でした。つまり、血中NAD+濃度の上昇量が15.7 nmol/L以上得られるようにNMNを摂取すればNMNによる運動機能向上効果を実感しやすいと考えられます。

また、NMN投与から60日後に行った聞き取り調査においても、血中NAD+の効果量中央値は13.5 nmol/L (95%CI; 10.5-16.5 nmol/L)と、血中NAD+濃度の上昇がSF-36のスコア改善に関連していることが分かりました。

NMN摂取量と血中NAD+濃度測定の重要性

この実験では、NMNの効果を得るためにはどのくらいの量のNMNを摂取したら良いのか、その判断基準の1つとしてNMN摂取前後の血中NAD+濃度測定が有用だと報告しています。

特に運動機能にフォーカスすると、6分間の歩行試験で血中NAD+濃度が15.7 nmol/L以上に上昇した人のNMN摂取量は1日300mg以上であることから、血中NAD+濃度の測定が難しい場合はまず1日300mgからのNMN摂取をおすすめします。

当院ではNAD+検査を行っています。NMN摂取前後の血中NAD+濃度を測定し、NMNによる変化を明らかにすることで、ご自身に最適なNMN摂取量を知るとともに効果的なNMN摂取計画につなげられます。研究機関を除き、当院以外で血中NAD+濃度を測定するNAD+検査を行っているクリニックはありません!

また当院では、一度に多くの量のNMNを摂取でき、NMNの効果を実感しやすいNMN点滴療法も行っています。NAD+検査とNMN点滴を組み合わせて、ご自身にぴったりなNMN治療を開始しましょう!

【参考】

参考論文:【Towards personalized nicotinamide mononucleotide (NMN) supplementation: Nicotinamide adenine dinucleotide (NAD) concentration】

直訳:個別に対応したニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)補給へ向けて:ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)濃度
雑誌名・巻号/Mech Ageing Dev. 2024 Feb 29:218:111917.

論文URLはこちら(PubMed)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38430946/

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